アプリケーションプロトコルとは?

Webブラウザ、電子メール、遠隔ログイン、ファイル転送、ネットワーク管理など、ネットワークを利用するアプリケーションでは、それぞれのアプリケーション特有の通信処理が必要です。

TCPやIPなどの下位層のプロトコルはアプリケーション層のプロトコルに依存せず、使うことが出来ます

そのため、アプリケーション開発者は通信先のコンピューターまでどのようにパケットを運ぶかということを全く考えず、アプリケーションの開発に専念できます

遠隔ログイン(TELNET/SSH)

どちらもネットワーク経由で他の端末を操作するための仕組みです。
SSHは通信途中の全ての情報が暗号化されますが、TELNETはされません。

さらにSSHには

  • ・より強固な認証機能を利用することができる
  • ・ファイルの転送ができる
  • ・ポートフォワード機能が利用できる

情報が暗号化されることから、SSHを使うことが主流ではないでしょうか。
私はTELNETは使ったことはありません。

ファイル転送(FTP(File Transfer Protocol))

異なるコンピュータ間でファイルを転送するときに使われるプロトコルです。
HTTPとの違いは、FTPはファイル転送のみを行う点にあります。

Webサイトの公開時に作成したHTMLファイルなどをアップロードしたりする際に利用されます。

FTPサーバーにはanonymous ftpサーバーとそうでないサーバーがあり、
anonymous ftpサーバーには誰でもログインできます。

電子メール(E-Mail)

電子メールではSMPTと言われるプロトコルが使用されます。
ただ、このSMPTというプロトコルのみでは欠点がありました。

AさんからBさん宛にメールを送る際には、
双方のマシンの電源が入っていないとメールは送信できませんでした。

この問題を解決するプロトコルが**POP(Post Office Protocol)**でした。
このプロトコルは電子メールを受信するためのプロトコルです。

メールが送信されると、常時電源が入っているPOPサーバーに保存されます。
そして、受信側はこのPOPサーバーからメールを受信することになります。

すなわち、メールを受信する側のマシンの電源がONでなくても、
POPサーバーに保存されたメールを任意のタイミングで受信できるということです。

WWW(World Wide Web)

WWWはインターネット上の情報をHTMLで参照できる情報提供システムです。
WWWはWEBブラウザ(Chrome,FireFox,IE,Safariなど)によってコンピュータの画面に表示させます。

Webブラウザを利用するとリンクをクリックするだけで様々な情報にアクセスできます。

WWWには3つの基本概念があります。

1.情報へのアクセス手段と位置定義(URI)
2.情報表現フォーマットの定義(HTML)
3.情報の転送などの操作の定義(HTTP)

まとめ

  • ・TCPやIPなどの下位層のプロトコルはアプリケーション層のプロトコルに依存せず使用できる
  • ・TELNET・SSHは遠隔ログインするための仕組み
  • ・FTPはファイルアップロードのみを行う
  • ・電子メールではSMPTと言われるプロトコルが使用される
  • ・WWWには3つの基本概念がある

参考文献

マスタリングTCP/IP 入門編 第5版