• 目次
  • 1.ECで物を売るだけでは厳しいわけ
  • 2.人類は大の「物語」好きである
  • 3.実際に実践できる三つのストーリーブランディング理論

1. ECで物を売るだけでは厳しいわけ

最初に言うと僕はEC業界のコンサルとして日々仕事をしています。その中でやはり他社と違いがなく価格競争に陥ってしまい大変苦労する店舗様もいらっしゃいます。

そこで「物を売るばか」ではそれを事例を含めて多少理論立てて説明しているので、今回は私がそれを咀嚼して特に重要な点を絞ってお伝えしたいと思います。

素敵な具体的な事例なども沢山盛り込まれているので、参考にしたい方は是非購入ください。

皆さんは以下の用語をご存知でしょうか?

「4P」

これは四つの頭文字Pを取ったものでそれぞれが以下になります。

▼4Pの中身
Product;製品
Price;価格
Place:流通チャネル(売る場所)
Promotion:広告などの促進

よくマーケティングなどではこれらに当てはめて物事を考えます。確かにこれは便利で僕も頻繁に意識しますがネット販売業界になると正直これだけでは厳しいのが実情です。

製品を自分で磨くのは難しいですし、価格だと価格競争になり、売る場所は限られており、それらの土台がないと広告などのプロモーションを打っても無駄です。それでは打ち手はないのか・・・そんなところで登場するのが、目次にもある「物語」の力になります。

これだけ聞くと少し怪しいと思いますが理論もしっかりとあるので読み進めて下さい。

とにかくネットで販売するからには競合は参入しているところ全てになり、型番商品(仕入れのもの)であれば価格競争から逃れないことにはかなり辛いでしょう。またオリジナリティがなくなり、売上だけでなく働くモチベーションにも関わってくることだろうとおもいます。

2. 人類は大の「物語」好きである

ネット販売は容易でないという前提で、それでも自分のお店としてオリジナリティを出せてその壁を乗り越える手段として「物語」があります。

以下ではその「物語」のメリット・デメリットをまとめたいと思います。

  • ■「物語」のメリット
  • ・興味を持ってもらえる
  • ・感情移入してもらえる
  • ・記憶に残る
  • ・オンリーワンになる
  • ・失敗を語ることで深い共感に繋がる
  • ・イメージが共有できる
  • ・口コミをしたくなる

このようにメリット尽くしです。これを一言で言うと「記憶に鮮明に残りやすい」ということになります。自分の自己紹介などでもそれは当てはまると思います。

ラーメンの例で言うと、
・厳選された醤油味
・百年受け継がれてきたここだけの醤油味

明らかに以下の方が表現としてはいいですね。つまり人はどこにでもある醤油味ではなく、その歴史の中で生まれた醤油の歴史という「物語」に目がいくわけです。これは無名で実績もない店舗であれば、強力な武器になるでしょう。

  • ■「物語」のデメリット
  • ・理性の方が良いこともあり
  • ・物語は食わず嫌いされる
  • ・大きなマイナスになる場合あり

こういったように、具体的な効能など知りたい例などはこういった「物語」がかえって商品のイメージを悪くしてしまうので、あくまで素直に気持ちとして乗せるよいでしょう。

ここで何となく「物語」の持つ力を理解頂けたと思うのですが、やはり話が感覚的で実際に実践が難しいと思うので三つの理論として次に鍾会したいと思います。

3. 実際に実践できる三つのストーリーブランディング理論

  • ■三つの理論
  • 1.ストーリーの黄金律
  • 2.ストーリーブランディング(三つの矢)
  • 3.ラブストーリー戦略

少し言葉だけだと怪しく見えますが、要は魔法をかけるわけです。ディズニーをでは数字的に論理的に良さを説明しろと言われれば皆さん顔をしかめると思います。それはその体験が心に響く物だからです。

1. ストーリーの黄金律

これは人類共通の感動のツボと言われていて、小説だったり映画だったりドラマだったり漫画でも何でも物語の基礎中の基礎と言われるような型のようなものになります。

それは主に三つの流れで成り立っています。

▼黄金律の三つの流れ
1. 何かが欠落しているかされた主人公が
2. 何をしてもやり遂げようとする遠く険しいゴールに向かい
3. 数多くの葛藤・障害・敵対するものを乗り越える

これだけ見て納得したと思います。感動するものでこれに乗っかっていないものは数少ないと思います。その中で名作になるかはその中身の具体性だったり濃度になります。そのため作りものの「物語」には人はすぐに勘付いてしまうでしょう。そのため本音が重要です。

下町の工場でも、ただネジを作っているだけでもその想いだったり、歴史を伝えるだけで多くの人の記憶に残るでしょう。

僕はこの理論を活かして、コロナの時期で誠心誠意にマスクを売っている店舗さんのお客さんからのお問い合わせを極力減らして頑張ってもらうため、ページにその社員さんの風景だったり「何故お客さんの元にすぐ商品が届くか」を物語を通じて入れてもらいました。

その結果、注意書などをしっかり読む人が増えお問い合わせ件数は十分の一ほどに減り、店舗様からはお客さんから感謝の言葉が増えたと喜んでもらえました。この話自体が既に「物語」になりますが、ただ件数が減ったという話でなく、そこにはやはり人と人の繋がりがあります。

2. ストーリーブランディング(三つの矢)

ではその「物語」をどのようにブランディングにするか。

▼ストーリーブランディング(三つの矢)
1. 志
2. 独自化ポイント(ファーストワン, オンリーワン, ナンバーワン)
3. 魅力的なエピソード

ここのまとめは、特に「他にはない何かを伝えること」になります。現状なければその志を示して応援してもらえばよく、ナンバーワンが難しければオンリーワンを狙えば良い。

そしてそのエピソードは先ほどの黄金律に乗れば良いでしょう。僕は生きている限り、どの人にとっても必ず「物語」は存在すると思っていてそれを他者や社会に向けて良い影響が与えられば力になると思います。

3. ラブストーリー戦略

よなよなビールはご存知でしょうか?ビール業界と言えば、大手のイメージしかなかったと思いますが最近はクラフトなど様々に種類が増えていますね。

そしてこのよなよなエールは、お客さん(ファン)との深い関係性を気づいていることで有名で、お客さんと飲みイベントをしたりするくらい物語に溢れています。

それらから戦略にまとめられています。

▼ラブストーリー戦略
1. 物を売るな。物語を売れ。
2. おもしろそうと思わせる
3. 五感全てに訴えかけろ
4. お客さんと親密になり一緒に行動
5. 自分をさらけ出せ
6. ミステリアスな要素を残せ
7. 期待値を1%でも超え続ける

上記を頭に入れて、自分の好きなブランドを思い浮かべると良いでしょう。他には業績的にいいところなど、その要因を具体的な事例から意識すると良いと思います。

例えば数ある美容院の中で何故あなたはそこを選び、またあるいは同じ人を指名するのでしょうか。そういった部分を当てはめていき是非自分のブランドにも活かして下さい。

例えばこの内容だと、信頼度は以下になると思います。

無名の人がつらつら本の解説<EC業界に身を置く筆者が本を解説

是非みなさんも目立たなくて困っているといった際は、商品やサービスだけでなく自己のブランディングとしても活用してみて下さい。

というわけで以上です。
情報や物が溢れ出るからこそ独自のポイントが重要です。商売などだけでなく自分の人生としても考えてみるといいポイントかと思います。

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