• 目次
  • 1.就職に向けた企業分析の難しさとその重要性
  • 2.企業選定に必要な変数を把握すること
  • 3.新卒採用と中途採用の圧倒的違い

就職する方向けの僕の教科書

1.就職に向けた企業分析の難しさとその重要性

経験がないから分かっていなくて当然。

この言葉は、一部正しいですが悪い捉え方をすると思考停止の逃げでしかありません。ここで最初の一歩を踏み間違えると軌道修正が本当に難しくなり時間の浪費になるでしょう。

これを自信を持って主張する人には、圧倒的天才か自分の現状を冷静に把握できていない凡人かの二通りだと思っています。

確かに就職分析はとても重要であり難題であります。それは各個人の経験に依存したり知見が少ないと何から始めればいいか分からないからです。しかし失敗すると後戻りは難しいです。

そのため今回の記事は構想段階から気合がとても入っています。何が本記事の強みかというと僕自身が当事者であり経験者であり課題意識を持っているという背景にあります。僕自身のことを少し赤裸々に話すと、僕は新卒就活の際に思考停止し、幸運にも成長産業に参画できたことにあります。

最初の一歩を踏み間違えていたシナリオを想像すると鳥肌が立ちます。

つまり戦う場所を間違えなければ個人の努力でいくらでも修正が可能で、そのミスを絶対に犯さないように未然に防ぎ皆さんの可能性を最大化することが目的です。

そのため本記事の対象は、起業家でない皆さん全員です。

学生でこれから新卒で就職する人・既にお勤めで中途での転職を志願している人などになりますね。そういった方々へ向けて、なるだけ失敗しない成功確率の高いマップのようなものを提示できればと思っています。

  • ■本記事を読み終えた後に得られる知識
  • ・なぜ就活の準備が難しく重要か
  • ・企業を選ぶ上での変数がどういったものがあるか
  • ・新卒と中途の違いが何か

そして本教科書は、以下の3つで構成されるように構想しています。

■3つの構成
1. 就職分析の一般的に必要な内容(←本記事)
2. 新卒の方向けのコンテンツ
3. 中途の方向けのコンテンツ

そのため、1→2→3, 1→3→2などの優先順位で読むと良いかと思います。しかしここで予め主張したいことは、新卒の方でも中途の内容を知ることで、自分の短期目標である足元の業務でどういったスキルや経験が必要なのかを事前に知ることができ、中途の方は新卒の頃の振り返りに繋がり学びのシナジーを最大化できることです。

是非楽しみに肩の力を抜いて読んでみて下さい。

2.企業選定に必要な変数を把握すること

冒頭で「何故就職分析が重要か」は理解できたと思います。しかし、「何故それが難しいか」の問いに対しては、答えがまだ不明瞭になっているかと思います。

そしてその難しい要因が実は、この就活分析を制する上で重要な企業を選ぶ上での「変数を把握する」という本記事での二つ目のテーマとなります。

就職活動された皆様であればこんな経験があるはずです。

「もうどこにいきたいか分からなくなってきた、、」
「自分が何がしたいかそもそもに分からない、、」
「自分が何を会社に求めているか分からない、、」

これは新卒当初も中途としてもぶつかる壁です。その原因は僕は「経験不足」の一言に尽きると思っています。そのため、経験不足は変えられない事実として受け止め知見は最低限得ましょう。

それがここでの「会社選びの変数」を知ることです。

  • ■会社選定に必要な変数まとめ<外部>
  • 1.会社のvisionとmission(方向性)
  • 2.会社のvalueとculture(文化・雰囲気)
  • 3.会社で働く人たち(仲間・チーム)
  • 4.会社の数字的健全性(資金)
  • 5.社長のwillレベル(社長)
  • 6.会社で何をし、何が出来るか(事業・業務内容)

ざっくりとまとめました。これは今僕が実際に客観的に把握するために使う変数です。巷ではよく「自己分析が重要だ」「四季報などの業績を知るのが重要だ」と言われますよね。

僕は当初その本当の重要性を理解できていなかったですが、それらは上記の変数<外部>を把握することと、その変数と自分の嗜好<内部>とのマッチング度合いを把握するのに結果的に重要になります。

ここでは<外部>のみで留めますが、外部を知った上でそこで内部である自己を振り返ってキャッチボールを繰り返すと自ずと少しずつ見えてくるはずです。何より「完璧は求めないで下さい。」、それは不可能だと思って割り切る方がいいです。

■具体的な方法の手順
1.気になる企業を何でもリストアップ
2.それらを上記の変数に当てはめて数値化する
3.それらの総合得点をまとめて違和感がないかチェックする
4.違和感があった場合にその理由を把握する
5.絶対ないと思わなければ受けてみる

ここでよくあるミスをまとめます。

■よくあるミス
・気になる企業の段階で絞りすぎること
・選考に進もうと思う企業を減らしすぎること
・違和感のチェックをせず深堀りを止めてしまうこと

ここで重要なことは特に三つ目で、「変数を把握する」ことに加えて「どの変数が自分にとってより重要性を持つか」という変数の重要度を把握できます。

ここでようやく「自己分析」が大きな意味を持ってきます。少し内容が抽象的すぎたので、簡単に例をあげたいと思います。

▼具体的な例
A社:IT系大手企業
B社:IT系ベンチャー企業

本来ならもっと沢山見た方が納得感の精度は上がり説得力も増しますが、今回は例として二社で行います。

(方向性)
得点:A:80 B:40
勝敗:Aの勝ち
補足:Bは更なるポテンシャルあり

(文化)
得点:A:55 B:80
勝敗:Bの勝ち
補足:そもそも規模が違う

(チーム)
得点:A:35 B:80
勝敗:Bの勝ち
補足:ベンチャーで少人数精鋭で人選をミスれない

(オカネ)
得点:A:80 B:40
勝敗:Aの勝ち
補足:将来的な伸びしろ的にもAが強いが経験は別の話

(社長)
得点:A:90 B:70
勝敗:Aの勝ち
補足:キャリアが違う、ポテンシャルの違い、雇われ社長

(事業・業務)
得点:A:65 B:80
勝敗:Bの勝ち
補足:自分の経験が足りるかも考慮に入れる必要あり

結果として、A勝ち:2, B勝ち:3

よってBを優先的にAを検討に入れる。一方で、これだけは絶対むりという理由があれば検討から外して問題ありません。何よりここで難しいことは変数の把握でなく、その変数に対する得点付けです。特に新卒の方は、経験がないのでそういった部分がわかるはずもありません。

また特にヒト・実際の業務・チーム・文化などは情報として公開してあるものは実際より良く見せていたり、そもそもに分からないことが多いかと思います。例えばその会社が自社のアピールをしている場合に、自社のことを悪く書くわけがないですよね。そういった場合にOB訪問でリアルを聞き出すことがとても大切です。(※この段階から営業力が問われる)

それではその他の方法はないのかというと、幾つか方法があります。

1. ウェブや本で得られる情報は徹底的に収集する
2. インターンなどで実際に働いてみる
3. OBの人などに話を聞きまくる(リファレンス)

これは経験アップと実際のヒアリングによって変数の得点付けの正確性に繋がります。新卒の時は特にこの評価が難しくて僕はつまずきました。そういった時は下手に考えすぎず、とにかく直接聞いてみましょう。

  • ■このテーマのまとめ
  • ・6つの変数の種類を知る
  • ・変数の重要度の違いを自己分析と併せて知る
  • ・「分からない」は直接聞く

3.新卒採用と中途採用の圧倒的違い

これらの違いは、一言で「経験」になります。どちらが良いかという話ではなくそれぞれにメリットデメリットが存在することを知るべきです。

■新卒のメリット・デメリット
(メリット)
・経験がなくてもポテンシャル採用される
・事業領域の可能性が無限大
・より時間を使える

(デメリット)
・経験がなく判断が難しい
・その上検討の数が甚大

■中途のメリット・デメリット
(メリット)
・経験がある
・企業が限定的で選びやすい

(デメリット)
・経験が不足していると可能性が少ない
・実績がないと難しい(リファレンス)

このように見え方が全く異なります。ここで重要なのはメリットデメリットは表裏一体で例えば新卒では、可能性は大きいものの、その分優先度を明確にしないと情報なんて得る時間もありません。

一方中途だと一社目の経験などがしっかり話せないものであれば、次の職で成功したと思える転職を成し遂げることは到底難しいことでしょう。それはそもそもに受けられるところが少ないことや、経験や実績不足でそもそもに受かることもないからです。

そのため新卒の方・中途の方どちらにも当てはまる内容で分散してしまうので、より具体的な内容は、以下にそれぞれシナリオを分けて解説しています。是非そちらでより理解を深めて下さい。

何かご相談があればTwitterなどでDM等頂ければと思います。

というわけで以上です。
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