トランスポート層の役割とは

トランスポート層はTCP/IP参照モデルの第三層に当たります。
トランスポート層では通信の信頼性に関する様々なことが定められています。

トランスポート層の代表的なプロトコルはTCPUDPです。
TCPとUDPの違いを簡単に言えば、

  • ・信頼性があるかないか、
  • ・遅延が多いか少ないかになります。

TCP

  • コネクション型プロトコル
  • 信頼性のあるストリーム型のプロトコル

順序制御や再送制御を持ちます。
信頼性のある通信をアプリケーションに提供することが出来ます。

安全性を重視し、確認を取りながら通信するというイメージになります。

UDP

  • コネクションレス型プロトコル
  • 信頼性のないデータグラム型のプロトコル

IP電話などで使われます。。
パケットが失われることがあっても再送処理をしません。
そのためパケットが失われたとしても音声が一時的に乱れるのみになります。

スピードを重視し、確認を取らずに通信するというイメージになります。

ポート番号

また、トランスポート層にはポート番号があります。

データリンクにはMACアドレス、IPにはIPアドレスがありました。
同じような役割として、TCPにはポート番号があります。

ポート番号はコンピュータ内のアドレスです。
コンピュータ内でどのプログラムを使うかを決定します。

ポート番号によって、トランスポート層の上位層である、
アプリケーション層の処理を行うプログラムを識別します。

つまり、IPはIPアドレスを参照し、目的のホストまでIPデータグラムを送信します。
そして、目的のホストまで届いたデータはトランスポート層のポート番号によって、プログラムを識別するのです。

参考

マスタリングTCP/IP 入門編 第5版

https://wa3.i-3-i.info/word19.html